易学は、中国の儒教経典の一つ『易経(えききょう)』の解釈学。
開運するための十徳
易学における第一の徳:『陽転思考』
全ての物事は永遠に流転していきます。
すごく簡単に表現すれば常に変化し続けます。
諸行無常という言葉が表す通りです。
「晴れてよし、曇りてよし富士の山、
もとの姿はかわらざりけり」
という言葉を昔の偉人は残しています。
つまり、人生が思うように進まなかったり、
一見不運に思えるような出来事があっても、
心を曇らせるなということです。
今が陰でも、ずっと陰のままであるわけでなく、
必ずや陽が訪れるわけです。
逆に、今凄く調子が良くて陽であっても、
必ず陰がやってくるわけです。
人生に起こる色々な出来事を、そのまま受け止め、
感動と感謝の心を持って明るく生きるという思考が、
人生が大きく転換させていくという教えです。
易学における第二の徳:『多聞多聞』
松下幸之助は、「衆知を集める」ということを
非常に大事にされていました。
どんな天才や優秀な人も、
1人では何も出来ません。
だかこそ、人の意見や考え方に耳を傾け、
叡智を集めることが大切になります。
自分にとっては困難な問題や課題であっても、
他の人にとっては大したことではないことがあります。
また、深刻な問題や課題に遭遇した際には、
正しい判断や決断ができなかったりもします。
そういう時には、一段も二段もレベルの高い人から
アドバイスをもらったり教えを乞うと良いです。
そういう意味では、メンターや師匠を持つことは、
運を開く意味でも大切なことだと思います。
ただ、年齢を重ねたりしていくと、
人に聞こうとしないようになります。
それを恥だと思ったりするからです。
しかし、
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」
という言葉の通り、聞けば道が開けます。
ただ聞くと言っても、
ネットで調べれば分かるようなことを
聞くのはナンセンスです。
何でも聞けば良いということではありません。
聞くべきことのポイントは、
「どう判断・決断すべきか?」
経営者や起業家なら、
経営における大事な決断の仕方を、
先輩から教わるのが良いかと思います。
易学における第三の徳:『志』
ミッションやビジョンが大事とはよく言われます。
まさに、志の話になります。
未来がどうなるのかを心配してしまいますが、
「どうなる」より「どうするのか」、
また「どうしたいのか」の方が重要です。
夢や目標への強い意志や情熱がなければ、
何事も大成しないし、実現しません。
この当たり前の事実に目を向けることが大事です。
ただ、それが我欲ではいけません。
「志善なりや、私心なかりしか」ということを
よくよく自分に問いかける必要があります。
それを前提に、「うまくいくかどうか」ではなく、
全力を尽くすことが大事だと説いています。
事の「成功」「不成功」を気にしている段階で、
すでに負けていること。
「どうなったとしてもやりたい」という強い志が、
人生を開運させるのには必要になります。
易学における第四の徳:『知足』
人間の失敗の多くは、欲望や我欲の暴走。
驕ってしまうと、良くないという教えです。
今、与えられているものの中で足ることを
知って満足したなら失敗を防げるということ。
「欲望は海の水に似て、飲めば飲むほど、
持てば持つほど、喉が渇く」
という言葉があるように、人間の欲は尽きません。
だからこそ、調子の良い時に
調子に乗らないことが大事になります。
日々の生活や日常生活の中でも、
「足るを知る」を意識することが、
心の平安を得ることに繋がるわけです。
易学における第五の徳:『謙虚』
知足と同じ意味を持つのが謙虚です。
謙虚は自分の力を誇らないことを意味します。
慢心すると堕落して滅ぶことを注意しています。
だからこそ、何か上手くいって成功した際は、
「運が良かった」
「周りの人のおかげ」
「1歩間違えれば失敗してた」
「勝って兜の緒を締めよう」
というように心がけることが大事になります。
もちろん、自分の力を信じることは大切ですが、
誇ることも度が過ぎると転落していきます。
「驕れるものは久しからず」の通りです。
運気とは謙虚さによって持続していくものです。
易学における第六の徳:『幸運』
不思議なことに、「運が良い」と
確信して生きてる人は、
良い人生を送ることができます。
運が良い悪いというのは、一概に言えないですが、
運が良い人には"ある特徴"があります。
「上手くいった時には自分以外のものに感謝し、
上手くいかなった時は、有難いと感じる」
逆に運が悪い人は、上手くいっていない時には、
この不運がずっと続くと感じてしまい、
上手くいっている時には、
何か悪いことが起こる前兆と感じる。
1つの出来事に対する捉え方が違うわけです。
その捉え方1つで、運が良くなることもあれば、
悪い方にいってしまうことがあります。