火山噴火対策砂防とは

 火山は、たった1回の噴火が大噴火を引き起こし、広い範囲にわたり被害をもたらし、人命や財産を奪ってしまうため、砂防えん堤等のハード対策とともに、警戒避難体制の整備等のソフト対策からなる総合的な火山噴火対策をおこなうものです。

ハード対策

 噴火によって発生した火山泥流等への対処、降雨による土石流の発生に備えるため、様々な火山施設を設置し被害を最小限に食い止めます。

 火山噴火物の流れを抑える「減勢工」、泥流等を安全な地域に導く「導流堤」、大きな岩石の流下を防ぐ「スリットタイプのえん堤」、泥流などを堆積させる「遊砂地」、流出物を安全に流下させる「流路工」などがあります。

  • 導流堤と遊砂地
  • スリットタイプのえん堤と床固工

ソフト対策

 ハード対策にあわせて、警戒避難体制の構築に役立てるため、火山噴火に伴う土砂災害のシミュレーションをもとに土砂災害予想区域図(火山砂防ハザードマップ)の作成、リアルタイムハザードマップの提供体制の構築、監視カメラや各種センサーによる情報伝達体制の整備等を実施しています。

リアルタイムハザードマップについて

 新たな火口からの噴火など想定と異なる現象が発生した場合でも、緊急に土砂災害の範囲を計算する「火山噴火リアルタイムハザードマップシステム」の運用を行っています。

参考資料

  1. 砂防:火山災害とその対策 - 国土交通省  https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sabo/link_volcanic_disaster.html

脚注