スクリーンショット(著作権)

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「スクショを使っても著作権上適正な引用になり得る(知財高裁判例変更) - Togetter  https://togetter.com/li/1972860」より。

判例情報

判決年月日 令和4年11月2日

担当部 知財高裁第2部

事件番号 令和4年(ネ)第10044号

○ 発信者情報開示請求において、ツイッターを利用してツイートを投稿する際に、控訴人のツイートのスクリーンショットを添付したことが適法な「引用」(著作権法32条1項)に当たるとされた事例

(結論)原判決一部取消

(原判決)東京地方裁判所令和3年(ワ)第6266号・令和4年3月30日判決

知財高裁判例検索:https://www.ip.courts.go.jp/app/hanrei_jp/search

判例要旨、一部引用

控訴人Aの行為を批評するために、同人のツイートに手を加えることなくそのまま示すことは、客観性が担保されているということができ、本件ツイート1又は2の読者をして、批評の対象となったツイートが、誰の投稿によるものであるか、また、その内容を正確に理解することができるから、批評の妥当性を検討するために資するといえる。

また、本件控訴人プロフィール画像は、ツイートにアイコンとして付されているものであるところ、本件ツイート1及び2において、控訴人Aのツイートをそのまま示す目的を超えて本件控訴人プロフィール画像が利用されているものではない。そうすると、控訴人Aのツイートを、アイコン画像を含めてそのままスクリーンショットに撮影して示すことは、批評の目的上正当な範囲内での利用であるということができる。

画像をキャプチャしてシェアするという手法が、情報を共有する際に一般に行われている手法であると認められることに照らすと、本件ツイート1及び2における本件控訴人プロフィール画像の利用は、公正な慣行に合致するものと認めるのが相当である。

したがって、本件ツイート1及び2における本件控訴人プロフィール画像の利用について、控訴人らの著作権侵害が明白であるとはいえない。

適正な引用の条件

1 すでに公表されている著作物であること

2 「公正な慣行」に合致すること(例えば,引用を行う「必然性」があることや,言語の著作物についてはカギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること。)

3 報道,批評,研究などの引用の目的上「正当な範囲内」であること(例えば,引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であることや,引用される分量が必要最小限度の範囲内であること)

4 「出所の明示」が必要(複製以外はその慣行があるとき)

参考資料

出典:

『著作権テキスト~ 初めて学ぶ人のために ~』文化庁著作権課(令和2年度) p.82

 『8.著作物等の「例外的な無断利用」ができる場合』

 『⑧ 「引用」「転載」 関係 ア.「引用」(第32条第1項)』より